タイトルはちょっと、無理なんで・・・

だらだらドルヲタしてます

汐咲玲亜と汐咲玲亜

「で、結局むったんの一番って誰なの?」

 

これはあるヲタクとの会話で出てきたものだった。

他愛もない流れであったからそこまでシリアスな話ではなかったと思う。

でも今まで考えたこともなかった事なのでちょっと考えた。

あ、むったんというのはぼくのあだ名だ。主にヲタクが使う。

ムスカという名前が堅くて(というか元の人のインパクトが強すぎる)

困っていたぼくの為にあるヲタクが考えてくれたやつだ。気に入っている。

 

ぼくは二人の候補の名前を挙げた。

ひとりはぼくがヲタクになるきっかけをくれた推しだった。

ひとりはぼくがヲタクにどっぷり浸かっていたときの推しだった。

 

最初の推しについてはこれを読んでくれているヲタクの人はわかっているかな。

だからこそ名前を挙げるのは心苦しい気持ちもあったりする。

ぼくはここの現場、この推しと最後までいることを諦めてしまったのだから。

だから深く語る資格はないと思うし、語るとしたら長くなってしまう。

だからぼくにすごく影響を与えてくれた推し、とだけ言っておく。

 

もうひとりこそ汐咲玲亜である。

「アイドルじゃなくなっていてもずっと会いに行ってるんなら、れーあちゃんなんじゃない?」

そのヲタクに言われて確かにそうかもしれないと思った。

別におまいつではなかった。

死ぬほどチェキを撮ったわけでもない。

まぁ特別推されていた訳でもない。

ライブも比較的後方で見ていた方だった。

れーあ推しの知り合いもいなかった。

ぼくみたいなDDのいちばんなんてほんとに何の価値もない。

でも、それでもぼくのいちばんは汐咲玲亜だったのだと思う。

今回はそんな彼女が汐咲玲亜だったということ、

そしてこれからまた汐咲玲亜になったという話。

 

 

きっかけはまぁだいたい些細なものだ。

れーあ(とたぶん表記すると思う。れいあちゃん、が一番多い呼び方なのだけど、何かぼくは伸ばし棒にしてしまうし、推しは呼び捨てにしたいタイプなので)が所属していたFES☆TIVEというグループはぼくのヲタクの知り合いの現場だった。

ちゃんとライブを観たのが2015年の越谷レイクタウンだったと思う。

ひめキュンフルーツ缶を観に行ったのだけど、

奇しくもさっきのむったんのあだ名の生みの親といた(というかだいたい一緒にいた)。

ぱっと見の印象は「黄色と赤がグループの中心だな」だった。

それでTwitterを見るとどっちもかわいい。

どっちから行こうかななんて思ってそんなことをツイートしていたら

汐崎と誤字ってしまった。汐に気を取られ過ぎてしまった。

そしてここの現場に通っていたヲタクに違うよと言われ、

間違えちゃったからお詫びも兼ねて先に行くか!汐咲だけに!

みたいな訳わからん理由で先に行くことにした。

(ちなみに赤担当の坂元由奈もまぁ面白い子でよくチェキには行った)

 

特典会に行ったのはEASTの対バンのときだった。

話してみたら、

 

あぁこの子だ。

 

っていう感覚、ヲタクの人ならきっと共感してもらえると思う。

君に決めた!とかじゃなくて

この子だなぁっていう妙な確信。

それが汐咲玲亜だった。

 

しっかりしてる、というのが彼女を知るヲタクのほとんどの評だ。

私は別にしっかりしてない、というのはアイドルを辞めてからの素の彼女のささやかな反論だった。

どっちもあると思う。

 

現役の多くの時間を「最年少リーダー」という肩書で過ごしたれーあがしっかりしてないはずはない。

(初期のリーダーは鈴木みつきだし、2017年に竹内さりあが加入してからは最年少ではなくなった)

「なんで君がリーダーやってるん?大丈夫このグループ?w」

「いや大丈夫じゃないから私がやってるんよwほかのメンバーの事知ればわかると思うよ?」

初期にしたこの会話のときに悪戯っぽく笑ってた顔がまだ思い出せる。

当時のFESのメンバーは個性的でそれが魅力的ではあったが確かに誰もリーダー向きではなかった。

この混沌を収めて、MCを務め、プロデューサーとメンバーの架け橋の役割を果たしたのだからそれはもうしっかりしてる。

余談だけど、れーあが後に卒業して以降もFESには明確なリーダーは不在のままである。

(MCは土光瑠璃子が務め、実質のボスは唯一の初期メン青葉ひなりなのだけど)

更に余談だけど、ある現場のときぼくが駅で集合しているメンバーに出くわしてしまったことがある。

そのときも中心でメンバーに話をしていたのが汐咲玲亜だった。

うお、完全にリーダーじゃん、と思った。

ちなみにぼくは得意のステルス発動して他に人もいなかった空間で誰にも気づかれず改札を突破した。

 

一方で、子供っぽく人懐っこい部分もある。

特に推し始めた頃なんて高1とかだったからそりゃそうだ。

ある程度の期間が経ってぼくが何言っても大丈夫なヲタクだと認識されるようになると

「きてくれてありムス~~おつムス~~すきムス~~~」

みたいな会話で1分すぎる事もあった。

(当時のれーあは語尾にムスをつけて話すブームがきていた。なんじゃそら)

FESを辞めた後、彼女の出るイベントに行ったことがった。

れーあの友達がまもなく出番になると「最前!最前!」と言いながら友達を引き連れていく彼女の姿があって、あぁこういう天真爛漫な感じ懐かしいなぁなどと思っていた。

 

でもやっぱり外野からするとれーあはしっかりしていたと思う。

彼女は不安や不満といった感情をぶちまけた事がなかった。

直接言われたこともない。注文もお願いもない。

まぁそれはぼくだからというのもあるだろうけど。

それが少し彼女をクールなキャラクターにしていたし、FESのヲタクから一目置かれる存在ではあっても人気メンバーという感じではなかった。

ぼくはそんなれーあの孤高さもすきだった。

自分の年齢の半分ちょっとだった子を気高くて美しいなんて思うとはね。

それでもやっぱりちょっとは頼りにして欲しかったりもしたけど。

 

いつくらいだったか。

出逢った頃(とか書くのはほんとうにきもちわるけど)はよく笑う子だった。

その頃と比べると笑わなくなったというか、それこそクールというか

そんな印象を受けることが多くなってきたように感じることがあった。

多感な時期だし、ただの心身的成長なのかもしれない。

リーダーとしての自覚なのかもしれない。

ぼくの勝手な(しかも結末から逆算した)想像なのかもしれない。

 

2018年、3月に主要メンバーだった3人が卒業したと思ったら、

その二か月後の5月、もう一人のメンバーとともに汐咲玲亜は卒業した。

理由は知らないし聞いていないし(勿論答えないだろうし)調べもしなかった。

それを知ったところでどうなる。気持ちはきっと晴れない。

こうして汐咲玲亜として活動は一旦幕を閉じた。

 

、、、

また余談になるけど。

卒業発表がされる直前だったと思う。

ぼくが最初に通っていた現場の解散が発表されていた。

その日の特典会は会った途端二つのことを言われた。

「解散だってね、大丈夫?」

「そういえば頼まれてた宿題チェキ、出来上がったからあとで確認してね」

用意されていたような言葉だったなぁなんて思いながらその日は呑気に帰ったが

卒業発表を聞いて、そういうことだったのか、と思った。

ひとつは「一気に二人の推しを失うけど大丈夫?」で

ひとつは「あなたが現場来なくなっちゃう前に取りに来てね」だ。

やっぱりれーあはしっかりしてるなぁ。

 

 

、、、

更に余談になるけど

(一体どんだけ余談するんだ余談が本文じゃないか)

ぼくは実はまだその宿題チェキを取りに行っていない。

FESの現場には何度も行っている。

それに昔すぎるし今は基本宿題チェキなんてレギュレーションはないし

もうそのチェキは入っていないかもしれない。

でもなんだかそのチェキを受け取らずにいれば。

すごくきもちわるいの注意なんだけど

れーあの存在をそこだけでも残せるような気がして。

取りに行っていない。

ほんとうにヲタクってやつはきもちわるいな

(対象を個人から三人称複数にすり替えるな)

 

 

その後は元メンバー鈴木ことねと二人でライブにゲスト出演したり

前述のイベントに出たりなどがあって

秋葉原にあるコンカフェでたまに出勤してくれるようになった。

5.6回だったかな。

20歳を超えたれーあと乾杯をして一緒に酒を飲むというのはなかなか貴重な機会だった。

先に入店して彼女を誘ってくれた、元メンバーでもあるあかりちゃんには感謝感謝である。

この店に通ううちのコンカフェ店員の推しが出来て

その子がアイドルを始めて

今のぼくの割と中心となっていることは別の話だが触れておく。

 

 

FES☆TIVEを辞めると決めたときのれーあは同じ状況のアイドルと違わずさっぱりしていた。

取り残されるのはいつだってヲタクの方なのだ。

色々あったのだろうと思う。ない訳がない。

でも最後までれーあはこんなことを言っていた。

「アイドルたのしかった!」

「私がいなくてもお仕事がんばるんだよ」

「私がいちばんFES☆TIVEのファンだから」

立派な推しだったと思う。

 

 

今年に入って舞台に出ることになった。

そこでまた汐咲玲亜という名前を使うことになったので実質ここが第二章かな。

 

ところが皆様ご周知の通りコロナのくそやろうのせいでね、

1月の舞台と8月の舞台は延期となってしまった

(そもそもれーあの主演が決まる前に一回延期している)

そうしてるうちに別の舞台が入った。9月らしい。

今度こそ汐咲玲亜復活だ!

そんなことを思っていたところである。

 

 

 

 

アイドル汐咲玲亜の復活だーーー!!!

 

しかも舞台よりも先。

勝手にアイドルはもうやらないと思っていたから

最初はびっくりという気持ちが強かったけど

今は純粋に嬉しいかな。

こんなことあるからアイドルヲタクっておもしろいよね。

 

もうお披露目は終わっているので軽く感想を書くと

「さすが」の一言に尽きる。

もう紛うことなく汐咲玲亜だった。

アイドリングとか遊びとか要らないのだ、この人は。

ダンスも歌も問題ない。喋りなんて一番問題ない。

ほかのメンバーともうまくいってるようだし。

 

 

今までと同じようにマイナスな感情を表にすることはないだろうし

心配なんていらないアイドルとして気高く生きていくのだろう

それでもやっぱりぼくはいっちょ前に心配などして

「やっぱり杞憂だったなぁ!」なんて思いながら

安心安全の汐咲玲亜を見ていくのだろうな。

おかえり、これからもよろしくね。